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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
猫猫アーチェ アチェたんハァハァ氏 クレス×アーチェ 2004/03/01 -

「く・・・クレスさん? ちょっと失礼します」
「ん? どうしたんだい? ミント・・・それにアーチェ」
ここはアセリア歴4354年、ミゲールにある宿屋。
ノックもせずに部屋に入ってきたミントとアーチェの二人を、多少胡乱気な気配を感じながらもクレスはとりあえず部屋に招き入れた。
用があるからきたのだろう、と思いミントかアーチェがなにか言い出すのを待ったが二人は何故か勝手に入っておいてきて所在無さげにその場に突っ立って動かない。
とりあえず磨いている途中だったムラマサを床に置き―ちなみに当初は三種の神器を磨くつもりだったのだが燃え、凍り、いずれも布が駄目になったのでそれは叶わなかった―しげしげと二人を観察した。
ミントはいつもの法衣姿に大きな帽子。杖は持っていなかったがとりわけ変わったところはない普通の格好だ。
問題はアーチェだった。
アタマからすっぽりと風呂敷きのようなもので覆われているので顔の判別がつかない。
何故アーチェなのか分かったのかと言えば、風呂敷きの後頭部(と、思われる)辺りから流れ落ちるピンク色のポニーテールがあったからだ。
それが無ければ服で見分けるしかないと言うような格好で、こそこそとミントの背に隠れるようにこちらをちらちらと覗き見るその光景はまさに異様そのものだった。
「ねぇ・・・ミント、やっぱりいいよ〜・・・」
沈黙を破ったのはアーチェの囁きだった。
言通り、それはミントにあてたものなのだろうが無論クレスにも聞こえている。
「クレスさんなら大丈夫ですよ、アーチェさん」
「でも〜・・・」
クレスにとってみれば心の底から意味不明のやりとり。
目の前で自分の知らない話をされるのはいい気分ではないし、この二人がわざわざ自分の部屋に来てまで内緒話をしたかった訳ではないはず。
二人の会話に間が出来た隙にクレスは何か聞こうと口を開いた。
「ねえ・・・さっきから―」
「あの!クレスさん!」
やっと口を挟むタイミングを得たと思ったクレスがすかさず尋ねようとしたのだがそれはミントの、何か決意さえ感じさせるようなその言葉によって遮られてしまった。
「な・・・なんだい?ミント」
自分の意志とは無関係に進むイベントに若干引きつった笑いを浮かべながらクレスはミントに先を促した。
「これから見る事は絶対に誰にも言わないと約束してくれますか?」
「突然そんな事言われても・・・」
などとはもちろん言えるはずも無い。
もはや為すがまま、クレスは首肯してイベントの進行に身を委ねる事にした。
ミントはクレスが首肯したのを確認すると自分の背で縮こまるアーチェと立ち位置を逆転させた。
まだ踏ん切りがつかないのかアーチェは抗議するようにミントの顔を向いたが
「ね?クレスさんなら大丈夫ですよ、信じてください」
と説得されて
「・・・うん」
と、了承するしかなかった。
そして自分の頭に被さった風呂敷きに手を掛け、またもや一瞬躊躇するように手を放しかけたが、もう一度決意し直したように風呂敷きの結び目を解き
ぐるぐると巻き付いていたものをほどくと、ぱさりと床に落下させた。
そのとき僕の目に飛び込んできたアーチェは別段いつもと変わった様子はなかった。
常に潤いを感じさせる濡れたように艶やかなピンクのポニーテール。
何故か片方の耳にしかついていない緑色の大きな宝石のイヤリング。
そして頭髪より濃い色をした真紅の瞳。
現在頬は少し赤らめられているが、基本的に透き通るような白い肌。
それらは普段僕が見ているものとは一見何の差違もない、普通のアーチェだった。
だが顔に限って言えば、差違が無いかといえばそうではない。
なぜなら


「耳・・・?」
耳だ。
「耳よ・・・」
目を逸らしながらもじもじと、アーチェ。
耳だ。
うん、耳だ。
・・・
耳だ!
「猫の耳・・・?」
それは頭頂の辺りからぴょこんと二つ、自己を誇示するように桃色の髪の毛から飛び出していた。
聞こえているのかいないのか、ぴょこぴょことその二つの耳は自分の得るべき音を探しているかのように忙しなく動いている。
「そういう明らかな萌えを意識した格好は漫画ならともかく小説ではどうかと思うけど・・・」
「何訳のわかんない事いってんのよ!」
「・・・・」
アーチェに怒られてしまったが、確かに自分でも訳が分からない。
プチ錯乱状態。
「えーと・・・アーチェ、その耳・・・って言っていいのかな・・・どうしちゃったの?」
まずは基本事項から。
マニュアル通りにやっていれば問題は起きないに決まってる。
ああ、なにが何やら。
「それが・・・」
口を開いたのはアーチェではなくミントだった。
「私たち、さっきまで部屋でお料理を作ってたんです。そうしたらアーチェさんが初めて一人で野菜サラダが成功したっていったので・・・」
「いったので?」
「お皿に盛って、アーチェさんが一口目を食べたら突然耳が生えてきちゃったんです」
「・・・」
「確かにアーチェさんの料理は普通より・・・その、少しばかり個性的ですし」
「・・・」
「実は尻尾もあるんですよ」
・・・。
拾いきれませんよミントさん。
しかしミントだって非現実的な冗談を言っているわけでもないのだからミントに文句を言うのは筋違いと言うもの。では僕のこの混乱は何処にぶつければ言いと言うのだろうか。
世の中は理不尽で出来ている。
さてさて、これからどうしようか。
僕はひとまずアーチェから―アーチェのぴょこぴょこ動いている耳から―目を離して深呼吸した。
まずは解決方法をさがさないと。
僕はとりあえずルーングロムさんになにか聞きにいこうとミントに提案してみる事にした。
―もしも夢なら目覚めた後思い切り自分をせせら笑ってやろうと心に決めつつ。


  *  *  *


「痛い痛い痛いー!!!」
「ご・・・ごめん」
ミントが一人でルーングロムさんのところに行って、僕とアーチェ(?)は二人きりにされてしまったのでとりあえず取れないかと耳を引っ張ってみた。
そしてこの悲鳴である。
「いや・・・取れたらそれに超した事はないかなぁと思って・・・」
「取れるわけ無いでしょうが!もう、人の耳をなんだと思ってんのよ」
人の耳は横についてるそれでしょうが。
などと突っ込もうと思ったが確かにアーチェについているなら猫の耳の形をしていても猫の耳ではなく人の耳なのだろう。
あ、ハーフエルフの耳?かな?
アーチェはむつけたようにベッドに寝転がってしまった。
しかしアーチェの耳は本当に絶え間無くぴょこぴょこ動いていて猫の耳と酷似していた。
触ろうとすると指を避けるように向きを変えるその動きも然り。
しかし本人曰くどうやら音は聞こえていないらしい。なら一体なんの為の感覚器官なのだろうか。
そして尻尾。
アーチェの腰の辺りから出てうねうねと蠢く―ひょこひょこと動き回る―それは毛も生えていてまさに猫の尾だった。
アーチェに言わせたらこれも『人の尻尾』なのだろうか。
そこらへん、聞いておこうかとも思ったがそれは流石に皮肉に聞こえるかもしれないので止めておいた。
「耳に・・・尻尾ねぇ・・・」
僕はちょうど、ベッドに寝転がった体勢のアーチェ(心なしかいつもより体を折って丸くなっている気がする)の尻尾が、手元に来たのでなんとなく掴んでみた。
「ひゃうぅぅ!!」
飛び上がって僕に抱きついてくるアーチェ。
顔を胸に埋めてふるふると震えている。
「な・・・な・・?」
死ぬほど驚いた。
いきなり嬌声(どう控えめに見てもそうとしか聞こえない)を上げたアーチェに僕はどう対応していいものか、手持ちの知識には悲しいかなそれは載っていない。
「えーと・・・」
「・・・何処触ってんのよ、えっち」
抱き着いたまま、少し紅くした顔だけ上げてアーチェは言った。やっぱりアーチェも恥ずかしかったのか、そこに先ほどの勢いはなかった。
えっちも何も胸触ってわけでもあるまいし。
人の尻尾を触ってえっちと言われた人間なんて僕くらいのものだろう。
でも「えっち」ってことは・・・。
「へー・・・」
「な・・・なによ、なんかクレスっぽくない笑い方して・・・」
「え?僕笑ってた?」
思わずにやにやしてしまったみたいだった。
「そんな事より・・・その・・尻尾離して・・・」
ん?
ああ。
どうやら驚きのあまり離すのを忘れていたらしい。
とりあえずさっき驚いて握ったままだった尻尾とアーチェの顔を見比べて―
もう一度強く握ってみた
「ひゃあぁぁ・・・うぅん・・・」
案の定、アーチェはまたしても力が抜けたように僕の胸に顔を埋めてきた。
「ふーん・・・ここ、感じるんだ?」
何度も握る強さを変えたり指で押したりしてやるとアーチェは小さく震えたりして反応した。
「にゃあぁ・・・何・・・すんのよ・・・」
「え?気持ちいいんでしょ?」
僕がクスクス笑いながら言うと、アーチェはまた顔を赤らめて下を向いてしまった。するとひょこひょこと動く耳が僕の顔の目の前に来た。
「ここはどうなのかな・・・?」
アーチェの頭を抱きかかえるようにして胸に寄せて今度はアタマの上の耳を舐めてみた。
するとやはり抱きしめた胸から、アーチェがびくんと震えたのが伝わってきた。
「ふえぇぇん・・・やめてよぉ・・・なんか知らないけどそことそこ感じちゃうんだよぉ・・・」
半泣きのような表情で訴えるアーチェ。
「ふーん・・・もしかして発情期なんじゃないの?」
その顔が「ボッ!」とでも音を立てそうなくらい一気に真っ赤になった。
「そ・・・そ・・・そんなわけ・・・!」
「ないの?ホントに?」
僕は間近にあったアーチェの顔を引き寄せて唇を奪った。
抵抗は、無かった。
(舌が・・・ザラザラしてる・・・)
なんとも珍しいアーチェの舌の感触を十分楽しんだ後、僕は顔を離した。
トロンとした表情を浮かべるアーチェになんとも言えない感覚を覚え、僕はアーチェの服にある胸の辺りの切れ目から不思議な色で染め上げられたスカーフを抜き取った。
「にゃうう・・・なんか今日のクレスはいつものクレスっぽくないよ・・・」
ふにふにと胸の感触を楽しみながら、なにやらぶつぶつ言っているアーチェの尻尾をもう一度握った。
「あん・・・尻尾いやぁ・・・」
いやらしかった。
じゃない。
嫌らしかった。
「むー・・・クレスばっかりアタシにやってズルいじゃん!」
攻められてばかりで業を煮やしたのか、はたまたずっと耐えている自信が無かったのかアーチェは僕を押し倒すともう一度キス(のしかかって頭を押さえつけるというかなり強引な)をしてそこから
クルリとまわって僕の下半身に向かうと、既にかなりの大きさに成長した僕の分身を咥え込んだ。
ざらざらした舌が、痛みとも快感ともつかない感覚を送ってきたので思わず僕は身を捩ってしまう。
攻守が逆転している感があったので僕は、目の前のズボンをはいたアーチェの下半身に手を掛けた。
下着ごと一気に膝まで下げてしまうと、先ほどの尻尾と耳で相当感じていたらしく尋常でないほど濡れそぼった秘裂が露になった。
「やっぱり発情期なんじゃないの・・・?」
「うっさいわねー、違うって言ってるでしょうが」
「だって・・・ほら、指三本すんなり入っちゃった」
「・・・ん・・にゃぁぁん・・・」
ついでに尻尾も握ってやると膝の力が抜けたように僕のからだの上に崩れ落ちてしまった。
どうやら本当に尻尾は弱いらしい。
「じゃあ、いくよ?」
「うん・・・」
僕が自身を、仰向けに下半身をこちらに向けた状態にあるアーチェの秘部にあてがうと、なにかおかしいとある事に気付いた。
「あれ・・・?さっきまでアーチェが舐めてたはずなのに・・・こっち全然濡れてないんだけど・・・」
本当にからからだった。
先ほどまで確かにアーチェの口の中にあった証明になる事など先走りの液体が全て舐め取られている事と僕の中に蟠る説明のつかない快感だけだ。
「むー・・・しょうがないじゃない・・・猫の唾って乾き易いんだから・・・」
猫の唾液は確かに乾き易い。
認めた・・・のかな?
ひとまずは気にせずに、こちらが濡れてなくとも充分なほどに湿っているアーチェの秘裂を貫いた。
「―――!!!」
挿れた瞬間、アーチェの背が猫の背とは思えないほど大きく仰け反る。
「ぁ―ぁ――ぁぅぅ・・・」
アーチェは顎を上げて快感に喘いだ。
実際のところは僕だってこの快感を噛み締めたいところだったが、身体はどうにも更なる快楽を欲している様子。
「アーチェ・・・動くよ」
「んんっ・・・いいよ・・・きて・・・」
了承を得て、僕はアーチェの体内を味わっていたそれを入り口付近まで引き抜いた。
大きく息をつくアーチェと僕。
僕は圧迫を逃れて快楽から引き離された下半身を感じ。
アーチェは僕が少し動くたびに感じているらしい。
色々な事を考えつつ―再び一気に根元まで押しいれた。
アーチェがまたしても大きく震えたのを尻目にもう一度抜けてしまう寸前まで腰を引き、息付く間もなく三度押込んだ。
押し寄せる快楽に身体を突き動かされているような感覚に襲われ、それは目の前の快感の波に溺れるアーチェが目に入ると更に強いものになった。
ふと、僕の目にあるものが飛び込んできた。
相も変わらず同じ激しく腰を振る僕とそれを受け入れ続けるアーチェから右に少しずれたところにそれはあった。
先ほどまではうねうねと動いていたのだけど今は主人の感情と呼応しているのかピンと伸びて動く気配も無い。
ふーん・・・。
僕はそれ―アーチェの尻尾−を掴むともう一度思い切り握ってみた。
「にゃぁぁうぅん!?」
「お・・おぉぉ・・・」
アーチェが意味不明の嬌声(?)を上げると同時に僕は思い切りアーチェに締め付けられた。
足も内股になり、目を瞑って振る振ると震えながら身体をビクビクと震わせて―
「もぉ・・・なんでこんな時まで尻尾掴むのよぉ・・・」
大きく息を吐いてから顔を赤くして言った。
もっと何か言うかと思ったら今度はなにか―なにかを感じ取ろうとしているような不思議な表情になるアーチェ。そして口を開いた
「あの・・・ちょっと・・・出てるんですけど・・・」
「え・・・」
そういえばさっき締め付けられた時に・・・
そういえば蟠りが無くなったような感覚が・・・
そういえばアーチェって今日は安全日なのかな・・・
そういえば今のアーチェって人間じゃなく猫なのかな・・・
「ええと・・・」
ぐるぐると色々なものが脳内を駆け巡ったが考えがまとまらない。
繋がったままのアーチェを組み敷くような形だったが−とりあえず言っておく事にした。
「ごめん・・・出来てたら小猫の世話くらいはするから・・・」
「馬鹿ー!!」


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