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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 モモーイ命氏 ガイ×ナタリア 2005/11/25 2005/11/25

「ルーク!どうしてあなたはいつもそう・・・!」
・・・またか。
「はぁ・・・」
ガイは溜息をつく。
時刻は朝。
皆が起きてさぁ出発、という所でトラブルが起きた。
トラブル、といっても大したことではない。
何かにつけてマナーの悪いルークをナタリアが叱りつけているのだ。
いつものこと。
そう、いつものことなのだ。
ここ数日ですっかり定例行事と化している。
「本当にもう・・・!貴族としての自覚をもっと持ちなさい!」
「はいはいわかりましたよ。今度から気をつけますよ」
そういうとルークはさっさと逃げてしまう。
ルークがああいう返事をした時は十中八九人の話を聞いていない。
「ふぅ・・・。ルークときたら本当に進歩の無い・・・」
ナタリアは昔からこうしてルークを叱っている。
だが結果は・・・言うまでもない。
「やれやれ、ナタリアも大変だな」
ガイはナタリアに声をかける。
そうすると彼女はガイを睨み、
「自分は無関係だ、なんて顔をしてますけれども。ルークがああなのはお前にも責任があるのではなくて?」
刺々しい口調で言う。
「いや、まぁそうなのかもしれないけどさ。ルークだって好きで貴族やってるわけじゃあないんだ。オレから強くは言えないさ」
言い訳がましい、とはガイも思ったがいかんせん本心でもある。
他に言うことは思いつかなかった。
「まったく・・・お守りであるお前がそんなでは、お話になりませんわ」
諦めたような表情でナタリアは言う。
「あとそれから、その言葉遣いは直しなさい。ルークと私が結婚したらお前は使用人になるのですよ?もう少し立場というものを考えなさい」
そう言い捨てるとナタリアもその場から離れてしまう。
「はぁ・・・」
ガイは一人溜息をつく。
どうにもガイとナタリアは昔から反りが合わない。
身分の違い、というのもちろんあるのだが、それ以上にあのキツめの性格はガイの好みではない。
何かにつけて身分の違いを説くのにもうんざりだった。
何はともあれこれからナタリアと旅を続けなければならない訳だが、正直なところガイの胸中は決して晴れやかなものではなかった。
「はぁ〜〜〜〜っ・・・」
ガイはもう一度大きく溜息をつくと、仲間たちが集まっている広場へと向かった。

ナタリアが旅に加わって数ヶ月。
あれから色々とあった。
ルークが殺されそうになったり、ルークが攫われたり、ルークが人質に取られたり。
そんな中ナタリアはあることに気付く。
ガイとルークの友情関係、そしてガイの責任感の強さ、優しさに。
ルークが攫われたとき、ガイは自分の無力さを嘆いていた。
「オレがもっとしっかりしてればルークは攫われずに済んだんだ」
いつも余裕を見せていた筈のガイの表情が、後悔の念に曇っていた。
しかしナタリアは、
「本当にお前は・・・!これでは護衛の意味がないですわ」
そんなガイに対して辛辣な言葉を吐いてしまう。
ルークが攫われたのは決してガイだけの責任ではない。
一緒に行動していたナタリアにも当然責任がある。
だがそんな彼女の言葉を受けてもガイは
「そうだな。護衛であるのオレの責任だ」
そう言ってのけた。
ナタリアや他の仲間には何も言わず。
ただ唇をかみ締めながら。
今思えば、自分はなんて恥ずかしい事をしていたのかとナタリアは思う。
全て自分の責任と背負い込もうとするガイ。
それに比べて王族でありルークの許婚でもある私は・・・。
そして。
ルークが無事救い出された時、ガイは本当に喜んでいた。
仲間の誰よりも。
ルークも真っ先にガイの名を呼んだ。
その時からナタリアはガイを「お前」と呼ぶのを止めた。

旅の途中で様々な事があった。
ルークが殺されそうになったり、ルークが攫われたり、ルークが人質に取られたり。
おまけにルークはもう一度攫われた。
ルークが危険に晒されるとき、ガイは自分の無力さを実感する。
その度に彼は仲間たちの声に励まされてきた。
ガイは思う。
そんな時、誰よりも力強い声をかけてくれたのは誰だったろうか?
「ルークは恐らく、誰よりもあなたの助けを待っています。残念ですけれど。そんなあなたが落ち込んでいては始まりませんわ。さぁ、行きましょう。ルークを救いに」
ナタリア。
ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア。
彼女の強さにガイは何度も助けられた。
そしてガイは気付く。
自分は彼女に惹かれている。
彼女の高貴さに。
彼女の力強さに。
だがナタリアはキムラスカの王女だ。
その上ルークの許婚ときた。
到底ガイの手の届く存在ではない。
だから、ガイはそんな事はおくびにもださなかった。

最終決戦を間近に控えたある日。
ルーク達は雪の降る街にいた。
そして夜。
街の小高い丘の上にガイとナタリアはいた。
「ナタリア・・・?」
ガイは、ぼんやりと街を眺めるナタリアに声をかけた。
夜中に抜け出したナタリアに気付き、ガイはこっそりと後をつけた。
そしてこの丘にたどりついた。
ここからは街の夜景が良く見える。
「ガイ・・・」
答えるナタリアの声は、今にも消え入りそうな声だった。
街の方を向いているため、ガイからは彼女の表情は窺えない。
「どうしたんだ、一体」
「なんでもないですわ・・・。ただ街を眺めたくなっただけ・・・」
そんな訳が無い。
今この街には雪が降っている。
防寒着を着ているガイですらかなり寒い。
そんな中、いつもの服装で外を出歩くなど自殺行為だ。
いつまでも動かないナタリアに、ガイは近づき声をかける。
「ほら、これでも着ろよ。・・・宿に戻ろう」
ガイが自分の防寒着をナタリアに着せる。
その瞬間、ナタリアがガイに抱きついた。
「!」
ガイは硬直する。
カクカクと小刻みに体が震える。
額には脂汗が浮かんでいた。
そこでガイは気付く。
「・・・。泣いてるのか、ナタリア」
ガイの言葉には答えず、ナタリアは問う。
「どうして・・・。逃げないんですの?女性は苦手なんでしょう」
ガイは答える。
「目の前で泣いてる女がいるのに、胸の一つも貸してやれないなんて男がすたる」
ガイの声はかすかに震えている。
「本当に・・・あなたという人は・・・」
ナタリアの、腕に込めた力が強くなる。
「ルークは・・・ティアを選びました。私ではなく、ティアを。私は、それが・・・」
ガイはナタリアをしっかりと抱きしめる。
その行動に、ナタリアは堰をきったように泣き出した。
「うぅ・・・うぁぁぁぁ・・・あぁぁぁ」
旅の中、一度も弱いところなど見せなかった彼女。
その彼女が泣いている。
今まで愛してきた男性を奪われて。
ガイは。
そんな彼女がとても綺麗に思えた。


雪が降っていた。
誇り高き少女の泣き声を覆い隠すように―――――。


ガイは激しく混乱していた。
「・・・それで、なんでオレはナタリアの部屋にいるんだ?」
あの後。
ガイは、泣きやまないナタリアを連れて宿に戻ってきた。
そして自分の部屋に戻ろうとしたガイを、ナタリアが無理矢理部屋に引きずりこんだのだ。
「あら?男と女が同じ部屋で一晩・・・。することなんて決まっているでしょう?」
あっさりと言ってのける。
その顔には、先程まで悲嘆にくれていた少女の影は微塵も無い。
女って怖い・・・。
ガイは改めて実感する。
「おいおい・・・。本気か?」
「本気ですわよ」
ガイの問いにナタリアが答える。
少し間を置いて、ナタリアはつぶやく。
「私のこと・・・ふしだらな女だと思います?」
「少し・・・」
とまどいがちに答えるガイに、笑いながらナタリアが答える。
「ルークはティアを選んだ。私はガイ、あなたを選ぶ。それだけですわ」
その顔はとても晴れやかで。
何も迷いなどないようだった。
思えば彼女がガイに笑いかけてきたのは、これが最初なのではないだろうか。
「それで・・・いいのかよ?」
ナタリアに対してガイはまだ迷いのある表情だ。
そこでふと、ナタリアが真剣な表情になる。
「あなたはこの私が、ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディアが選んだ男性。もっと自信を持ちなさい」
ガイを見つめている。
その瞳は心なしか潤んでいるようにも見えた。
「いや・・・オレ、女は苦手なんだけど・・・」
「あら、先程は私のこと抱きしめてくださったのに」
「それは・・・」
ナタリアはガイに顔を近づける。
ナタリアの吐息が顔にかかる。
「それとも私では不満だと言うのですか?」
「そういう訳じゃな―――」
いきなりナタリアがガイの唇を塞ぐ。
そのまま舌を絡ませてくる。
「・・・!」
「ん・・・んぁ・・・ちゅ・・・んちゅ・・・ふはっ・・・」
「これでもまだ・・・?」
「・・・」
ガイは黙ったままナタリアを押し倒した。

今度はガイがナタリアの唇を塞ぐ。
「ん・・・」
長い長いキス。
「ふぁ・・・」
唇を離す。
唾液が糸を引いていた。
「やっと・・・本気になってくれましたのね」
火照った顔でナタリアがつぶやく。
「・・・ナタリア」
ガイはナタリアの肩に手を掛け、一気に上半身をはだけさせる。
ナタリアの大きさこそ控えめだが形の良い乳房が露になる。
「ん・・・もっと優しくして」
ナタリアの声には耳を貸さず、片手で胸を愛撫しながら、首筋から下に攻めていく。
ナタリアの甘い体臭がガイを狂わせてゆく。
「ん・・・はぁ・・・ぁあ・・・」
胸まで辿り着くと、目の前にある乳首にしゃぶりつく。
乳首を舌の上で転がすように愛撫する。
「ひぁ・・・んん・・・ぅあ・・・」
そのまま今度は片手を股の下に潜り込ませる。
下着の上から指を這わせるとナタリアの体がぴくりと跳ねる。
「ふぁぁっ、ああ・・・」
そして陰核を指を円を描くように刺激する。
「あんっ・・・うぁ・・あああっ」
ナタリアの声が一際大きくなる。
ガイは乳房から手を離し、ナタリアの下に潜り込む
「・・・?」
ガイは邪魔な下着を脱がす。
ナタリアの秘部が露出する。
「さすがに・・・恥ずかし・・ひぁっ」
そのままナタリア秘部にくちづける。
少ししょっぱいような、それでいて甘い、蜜の味。
ガイは貪るようにナタリアの秘裂に舌を這わせる。
「ひゃぁ・・んあああっ・・・ああっ」
とどまることを知らない愛液が奥から次々と溢れ出てくる。
ガイはその味を楽しみながら愛撫し続ける。
「ああっ、んぁぁっ、ガイの・・・あっ・・・舌が、ああっ!」
部屋の中にくちゅくちゅと淫らな水音が響く。

そして、頃合を見計らって手早くズボンを脱ぐとガイは自らのソレを露出させた。
すでに濡れそぼっているナタリアの秘裂にそれをあてがうとガイは聞いた。
「本当に・・・いいのか?」
ナタリアの答えは即答だった。
「いいに・・・決まってますわ。私が選んだ人。私が愛する人・・・」
それを確認するとガイは一気にナタリアの中へと自らを進入させた。
「あっ、ぅあ・・・」
ナタリアの顔は痛みに歪んでいた。
その秘部には鮮血が・・・破瓜の血が滲んでいた。
「・・・大丈夫か」
「大丈夫・・・このくらい」
ナタリアは健気に微笑んでみせる。
ガイはそんなナタリアが。
こんな時でも強くあろうとする彼女が、とても愛おしく思えた。
「動くぞ」
「ん・・・んぁっ!」
ガイは宣言と同時に腰を動かす。
「っ!ああっ!」
ナタリアの中はとても熱くとろけるようだった。
「あっ!ああっ!んぁ!ひあぁ!」
ガイは激しく腰を動かした。
腰を打ち合わせる音が響く。
どうにも・・・長く持ちそうに無い。
「ふああっ!ひぁっ!ぅうあっ!うぁぁ!」
「・・・ナタリア!」
「ガイ・・・!んぁっ!ガイ、ガイ!」
唇を重ね合わせ、舌を絡ませる。
「んっ・・・うぁっ!あああ!」
「くっ、ナタリア!」
「うぁぁっ!」
ガイはナタリアの中で果てた。
膣にみずからの欲望をぶちまける。
「あっ・・・んぁ・・・」
ソレを引き抜くと、ガイは、荒い息をついた。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」

一息ついた後。
同じベッドで、お互いの温もりを感じながら。
「中で・・・思いっきり出しましたわね」
「・・・すまん」
「かまいわせんわ。あなたの子供なら」
そういってナタリアは微笑んだ。
ガイがいままで見た中でも、最高の笑顔で。

その後、ルークはナタリアとの婚約を破棄。
ティアと共にどこかへと姿を消した。
ジェイドは未だにアニスとイオンのおもちゃにされているようだ。

そして、ガイとナタリア。
貴族でも、王族ですらないガイとの結婚。
それは決して平穏な道では無かった。
だが、様々な苦難を乗り越え2人は無事に結ばれた。
ガイは、当代きっての名君主ととしてキムラスカを治めた。
ナタリアはその良き妻として生涯支え続けたという。

                                                   Fin


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