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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
一夜の契り 892氏(17スレ目) ルーク×ノエル 2005/12/27 2005/12/30

『15day,Ifreet,Gnome Redecan
 ND2018

シェリダンに着くと、アストンさんからアッシュが
アルビオールの三号機を持ち出している事を聞かされた。
どうもユリアシティに向かったらしい。ノエルも・・・』
「うぉわっ!」
ガクン!と激しくアルビオールが揺れ、日記の上の文字が滲む。
一瞬丸く滲んだインクが紙に吸い込まれて染みになる。
「す、すいませんっ」
操縦桿を必死に押さえつつ、操縦席からノエルが叫んだ。
アルビオールの窓の外ではごうごうと風が鳴っている。
遠くの雲は黒く染まり、遠雷が響く。
「いや大丈夫だ。気にしないでくれ」
シェリダンを出て約半日。ルークは海上にいた。
とは言っても船ではない。
譜業の粋を尽くした飛晃艇アルビオールはヒトに翼を与えた。
船ならば数日は掛かるであろうシェリダンからユリアシティへの道も、
2日も掛からずに着くであろう。
「びっくりしたですの!ご主人さま、やっぱりミュウはまだ怖いですの・・・
墜落したら海にまっさかさまですの!」
あのなぁ、とルークが半眼で呻く。
「不吉な事言うんじゃねーよ、ブタザル。」
「みゅう・・・またブタザルって言われたですの・・・。
・・・ご主人様、ユリアシティはまだですの?ミュウは早くティアさんに会いたいですの!
ご主人様もティアさんに会いたいですの?」
一瞬しょんぼりとしたチーグル・・・ミュウだが、
気を取り直したかのようにルークの顔を覗き込んだかと思うとぴょんぴょんと飛び上がる。
もうすぐティアと久々に会えるのが余程嬉しいらしい。
「う、うっせーよ!大体しつけぇんだよお前は!
バチカル出てからずっとティアティアティアティア言いやがって!」
「みゅ、みゅ・・・ご主人様、何故怒るんですの・・・?」
むきになるルークにミュウがたじろぐ。
会話を聞く操縦席のノエルが何故か俯いた。
「だーっ!このブタザルが!うっせぇうっせぇ!」
書きかけの日記を放り投げ、ルークが跳ねるミュウを鷲掴んだ。
そのまま両手でぐいーっと左右に引き伸ばす。
「痛いですの!ミュウは伸びないですの!」
「お・ま・え・がつまんねー事言うからだろうがーっ!」
ソーサラーリングの下に突き出た脚を掴んで振り回し、
ルークがミュウを虐待していると再びがくん!とアルビオールが揺れた。
だが今度の揺れは一度で収まらない。
がくがくと断続的に激しく揺れ、高度が下がっていく。
「ノエル!?」
思わず声を掛けるルークに、ノエルが歯を食いしばる。
「出力が上がりません!エンジントラブルみたいです!」
操縦席のアラートがけたたましく鳴り響き、アルビオールはどんどん高度を下げていく。
薄雲をつき抜けると窓ガラスが気圧差にガタガタと鳴った。
「大変ですの!大変ですの!まっさかさまですの!死んじゃうですの!」

「うるせぇー!何とかなるか、ノエル!?」
機内は激しく揺れ、既に立っている事もできない。
壁の手すりを掴んでルークが叫ぶ。
「何とか海に着水してみます!」
赤色灯が点滅しアラートが響く中、ノエルは必死にペダルを踏み込み、
操縦桿を引く。
「こんな所で・・・あなたを死なせません!」
急角度で高度を下げていくアルビオールが次々に雲を突き抜ける。
最初高高度で白く、薄かった雲は地表に近づくにつれてどんどん黒くなっていった。
ばひゅん、と切り裂いた大気が水蒸気の帯になり、両翼の端から後ろへと流れていく。
ガタガタと揺れる機内でミュウが怯え、ルークへと縋りついた。
「くっ・・・!」
自らも恐怖に襲われながらも、ルークは目を見開いた。
操縦席のノエルは今この瞬間に戦っている。自分だけが逃げる訳にはいかない。
一方操縦席のノエルはどんどん眼前に近づく海面を睨みつけていた。
コントロールの効くエンジンは少ない。
今から全力で逆噴射すれば負荷でエンジンが全てやられ、確実に墜落する。
タイミングは一瞬。海面に接触した瞬間に全力で逆噴射し、軟着陸する。
激しく暴れまわる操縦桿を握り締め、歯を食いしばる。
迫る海面は黒。叩きつけられれば無事ではすまないだろう。
「くぅ・・・っ、・・・今っ!」
正に海面に叩きつけられる瞬間に、ノエルが一気にペダルを踏み込んだ。
一瞬底部が海面に触れ、反動でばん!と音を立てて跳ね上がる。
ノエルの動きに呼応して両翼のスラスターが激しく吹き上がる。
ばしゃん、ばしゃん、と何度も海面をバウンドし、アルビオールが海を駆けた。
やがてバウンドの感覚が短くなり、滑らかに滑ってアルビオールは静止した。
内部の譜業による明かりは消え、暗い。
着地のショックに一瞬意識が飛んだルークだが、すぐに我に返ると立ち上がった。
「ノエル!?大丈夫か!」
数歩の距離ももどかしく駆け寄れば、ノエルは操縦席に突っ伏していた。
着地の瞬間にコンソールに額をぶつけたか。顔には一筋の血。
ち、とルークは舌打ちを一つ。腰に下げた袋を漁って強壮剤・・・グミと呼ばれるそれを取り出した。
「しっかりしろ、ノエル!」
抱きかかえて操縦席から運び出し、そのまま床に座る。
丁度あぐらをかいたルークの足の間にノエルの腰が収まる格好だ。
額の血を拭って口をこじ開け、グミを放り込んで水を飲ませるとげほげほと咳き込んで
ノエルはうっすらと目を開けた。
「あれ・・・?私・・・」
まだ意識がはっきりしないのか、ぼんやりとした口調ながらも意識を取り戻したノエルにルークは安堵の溜息をつく。
「ふぅ・・・良かった、気がついて。どうなる事かと思ったぜ・・・」
「あ、ありがとうございます、ルークさ・・・ってあ、あのっ、この格好・・・っ」
大分意識がはっきりしたのか、頭を軽く左右に振るノエル。
しかしそこで気づく。ルークに抱き抱えられている事に。
「うおぁっ!?」
無意識にやっていた自らの行動に気づき、ルークは素っ頓狂な声をあげて飛びのいた。
ずざざざ、と器用にも座った姿勢のまま両手の力で後ずさり、壁にはりついた。
「ご、ごめん!」
「いえっ、そのっ・・・私は大丈夫ですから。謝らないで下さい・・・」
かぁっと頬を赤く染め、ノエルはうつむいた。

今更ながらにその表情にどきまぎして、ルークまで照れてしまう。
「え、えーっとその・・・こほん。ど、どこだここは?」
わざとらしく咳払いをして立ち上がるルーク。
譜業灯の明かりが消えた機内は暗く、波のテンポにあわせてゆっくりと揺れる。
ぎぃ、ぎぃ・・・と木が軋む。
「わかりません・・・。でもシェリダンからユリアシティへの直線航路は雷雲が出ていましたので、
ダアト上空からケテルブルグ上空経由でユリアシティへと向かっていました。
ダアトの明かりは確認しましたので、多分ダアトとケテルブルグの中間地点くらいではないでしょうか?」
ノエルの言葉にふむ、とルークが考えこむ。
とりあえず、とルーク。
「一度外へ出てみるか。」
そうですね、とノエルが応じてドアを開けた。
途端、ひゅう、と寒風が吹きぬけた。
「さ、寒っ!」
がくがくと震え上がったルークが思わず自らの身体を抱く。
ドアの外・・・船ならデッキに当たる部分に出てみれば、外には粉雪。
黒い海の上には厚く黒い雲がのしかかり、ちらちらと雪が舞っている。
「やはり・・・ケテルブルグ近くみたいですね。困りました、もうすぐ日が暮れます・・・」
寒風吹きすさぶ船外に長居は無用と機内に引き返す。
間もなく夕暮れは過ぎ、夜だ。薄暗い中、ノエルが眉を寄せる。
「着陸のショックで譜業はほぼ動きません。
簡単な修理で海上航行くらいはできるようになると思いますが、明るくないと修理もできませんね・・・」
つまりこのまま、暖房もないアルビオールの中で夜明かしせねばならないと言う事だ。
夜が明ければ修理を行い、海上航行でケテルブルグ港には行けるだろうとノエルは言う
ケテルブルグ港にさえ着いてしまえば技師も資材もある。飛行機能も戻る。
しかしながら今夜ばかりはどうにもならない。
「ごめんなさい、ルークさん・・・お急ぎだったんじゃ・・・」
しゅん、とノエルが申し訳なさげにうなだれた。
その様子にルークが慌てる。
「いや、その、大丈夫大丈夫。そんな急ぎじゃなかったし!大体気にすんなよ!
譜業の調子がたまたま悪かったんだろ?ノエルのせいじゃねぇって!」
「でも・・・」
「いーんだよ!とりあえず何をするにしても明日の事だ。」
まだ何か言おうとするノエルを遮り、ルークは強引に話をまとめた。
これでこの話は終わりだ、と言わんばかりに床に座り込む。
「しっかし・・・それはいいとしても、暇だな・・・」
腕を組み、壁にもたれかかる。
ぼーっと天井を見上げるルークに、ノエルが歩み寄った。
「じゃあ」
ルークの隣にすとん、と腰掛けてルークの顔を見つめる。
「聞かせて下さい。これまでのルークさんの旅のお話。私、聞きたいです。」
「ん・・・ああ・・・。いいけど。」
そうだな・・・と視線を泳がせ、ルークは口を開いた。
「そうだな・・・もう半年くらい前になるのかな・・・俺はバチカルの屋敷で軟禁されてたんだ。」

僅かに目を伏せ、ルークは語る。17年間屋敷から一歩も外へ出れなかった事。
それから僅か数ヶ月の間、まるで凍っていた17年間が溶け出すかのように色々な事が起きた事。
ティアとの出会い。夜のタタル渓谷。イオンとの出会い。
ジェイドとアニスと出会って捕まったこと。アクゼリュス崩壊。
アッシュに身体を乗っ取られて、取り戻して魔界から戻ってきて。
神託の盾本部に忍び込んで、グランコクマに渡り・・・
「で、船でシェリダンに来たんだ。そっから先は知ってるよな?」
ええ、とノエルが頷く。
「長い・・・長い旅だったんですね。」
「そうだな・・・その時その時はずーっと必死で、駆け抜けてきたけど・・・
考えてみれば世界一周してるんだもんな。我ながらよくやるもんだよ。」
はは、と苦笑する。
話している間にすっかり夜は過ぎ、窓の外は暗闇。
雪雲に覆われた空には月も見えない。
最初はルークの話にそうですの!だの、その時は大変でしたの!
だのと相槌を打っていたミュウも疲れ果てたのか今は眠っている。
「みゅぅ・・・ごしゅじん、さま・・・ミュウは・・・食べられないですの・・・」
「おい、どんな夢見てるんだよお前。」
寝言を呟くミュウを半眼で睨みつけるルークを見て、ノエルがくすりと笑う。
そしてどこか寂しげに笑って、呟いた。
「そうですよね・・・それだけずーっと長い間、ティアさんと一緒にいるんですものね・・・
「ちょっ・・・ノエル、お前までティアティア言うなっつーの!」
「・・・隠さなくていいんですよ?」
「むっ・・・・・・」
一瞬声を荒げかけるものの、ノエルの真剣な・・・だが寂しげな表情にルークが押し黙る。
膝を抱え、ぽつりぽつりとノエルが呟く。
「いいなぁ、ティアさんは・・・。それに比べて私ったら全然ダメですよね・・・。
昨日ルークさんに久しぶりに会えて、すごく嬉しくて・・・
私に出来る事なんて飛ぶ事しかないから。アニスちゃんみたいに一緒に戦えない。
ナタリアさんみたいにルークさんを援護する事もできない。
・・・ティアさんみたいに、ルークさんを助けたりする事もできない。
だからせめて、せめて羽になろうって。
ルークさんがどこにでもいけるように、帰りたい所へ帰れるように羽になろうって思ったのに。
・・・でも、ダメ。今日だって墜落しちゃうし、やっぱり私なんっ・・・て・・・!」
「そんな事言うな!」
言葉の最後を涙にしたノエルに、ルークが声を荒げた。
「自分で自分の事をダメなんて言うんじゃねーよ!俺はノエルにすごく感謝してる。
ここまで来れたのはノエルの力があったからだ。アニスやナタリア、ティアだけじゃない。
ノエル、お前だって俺の大事な仲間だ!だからそんな言い方すんじゃねぇ!」
「ルークさん・・・」
真剣な目をするルークの首にぎゅ、とノエルが抱きついた。
「お、おいノエル!?」
今まで見た事のないノエルに、ルークが慌てる。
一度は引き剥がそうとするが、だが自分を抱きしめるノエルが僅かに震えている事に気づいて戸惑う。
迷う。どうしていいのかわからない。
だが怯えたように震えるノエルを放っておく事はできなくて、そっとノエルの背中に手を回した。

きゅ、と抱き返すとノエルは更に強く抱き返してくる。
どうしたもんかな、と思うルークの耳に、ノエルが唇を寄せた。
「ルークさん・・・一つだけお願い、していいですか・・・?」
「・・・・・・何だ?」
む、と唸るルークにノエルがささやく。
「一度だけ・・・一度だけでいいんです。明日からは元どおりですから。
だから、お願いです。私に思い出を下さい・・・」
「え?ノエル、それってどういう・・・・・・んむっ・・・」
怪訝そうに聞き返すルークの唇に、ノエルの唇が重なった。
驚き、ルークが目を見開く。
だが間近に見たノエルの瞳には涙が浮かび、ふるふると震えていた。
・・・参ったな。
今日だけ。今日だけ、今まで一度もわがままなんて言った事のない、ノエルの願い。
それを叶えたって許されるんじゃないだろうか。
・・・揺れる自分の気持ちを、ルークは抑えつける。
このまま流されればノエルを傷付けるだろう。でも、拒めばもっとノエルを傷付ける。
そんな言い訳をしている自分を都合がいい男だ、と自嘲して・・・
それでも、でも、と思う。
唇を離し、ノエルの瞳を見つめた。
空を舞う彼女に相応しい、空色の瞳。
「・・・わかった、ノエル。・・・本当にいいのか?」
「・・・・・・はい。私は・・・私は、ルークさんだから・・・んっ・・・」
最後まで言わせず、ルークが再び唇を重ねた。
嬉しげに、ノエルがすんすんと鼻を鳴らす。
彼女の気持ちは抱きしめる強さが物語る。
今日だけ、今日だけ恋人になろう。


革のジャケットはそのままに、白いシャツのボタンを外す。
決して大きくはないが、小さくもない形の良い胸。
冷たい外気にさらされてノエルはふるりと震えた。
「触る・・・ぞ?」
ルークの声に向き合う形になったノエルがこくんと頷く。
壁にもたれて伸ばしたルークの足の上にノエルが腰掛ける体勢。
ももの上に少しノエルの体重を感じるが、さして重くはない。
手を伸ばして双丘に手を這わせると、ただでさえ赤い頬を更に赤くしてノエルが俯いた。
きゅ、きゅ、とルークの手にあわせて柔らかな膨らみが形を変える。
掌で押しつぶされる小さな頂の感触にノエルがぴくん、と背筋を一瞬伸ばした。
「んっ・・・は、恥ずかしい・・・ですね・・・。でも、嬉しいです・・・
こんな風にルークさんに触ってもらえるなんて、思ってなかったから・・・」
そんなに想われていたのか、とルークも何だか気恥ずかしくなる。
ふにふにとした感触だが、とても暖かい。
ティアとどっちが大きいかな、と一瞬思いかけて、即座にその思いをルークは締め出した。
抱いている最中に他の女性の事を考えるなんてさすがに失礼極まりない。
普段武器を振り回したりする事のないノエルの身体のラインは柔らかく、どこか頼りない。
だがその頼りなさはルークの本能的な庇護欲と共に劣情をも呼ぶ。

脇腹に手を這わせるとくすぐったげにノエルが身体をよじった。
「私も・・・ルークさんを・・・」
す、と伸びた白い繊手がルークのズボンの上から強張りに触れる。
恐々と撫でる指が快感を生んで、ぞくりとルークの背筋に走る。
最初はなぞるだけだったノエルの手は、次第に確かにさすりあげていく。
どこか執拗なまでに先端に刺激を与えられ、ルークが腰を浮かせて制止した。
「ま、待て待てノエル!一端ストップ!」
「あ、はい・・・気持ちよく・・・なかったです・・・か?」
失敗しただろうか、という表情をして上目遣いに見やるノエルから、ルークは目を逸らす。
恥ずかしさにルークの口元が歪んだ。
「いや、その・・・良かったんだけどさ、出ちゃうから。」
口の端を歪め、人差し指で頬を掻いた。
そのルークの表情にノエルは一瞬ああ、という納得の表情をして、即座に顔を真っ赤にした。
「んじゃ、えっとまぁ、その・・・そろそろ、な。」
ルークの意を悟って、はい・・・とノエルが腰を浮かした。
眼前のベルトにルークが手を伸ばし、かちゃかちゃと金属の音を立ててバックルを外す
ズボンを抜き取るとそこには白く、しなやかな脚が伸びる。
露出したショーツのクロッチに指を伸ばすと、そこはじっとりと湿り気を帯びていた。
布越しの曖昧な快感にノエルが身体を震わせる。
「んっ・・・!」
人差し指を引っ掛け、布をずらして直接触れる。
暗い室内にくちゅ、と小さな水音が響いた。
「ノエル・・・すげぇ濡れてる・・・」
頭の片隅で月並みな台詞だなぁ、と思うものの、痺れたかのように思考が働かない。
熱く濡れた襞をなぞるようにかき回すとくちくちと水音がする。
「る、ルークさん・・・っ、私だけじゃ、恥ずかしいです・・・っ」
恥ずかしさに耐えられなくなったか、今ではノエルは両手で顔を覆う。
その表情を伺い知る事はできないが、恐らく恥じらいに染まっているのだろう。
「あ、ああっ・・・そうだよなっ・・・」
思わず上ずった声を出し、ルークも手早く自らの下半身をさらけ出す。
既にルークのものは興奮に反り返り、切れ目に露すら浮かんでいる。
「ノエル、下着・・・脱がすぞ。」
そう声をかけるルークの声にもノエルはもはや反応すらできない。
拒まないのならいいのだろう、とルークは思って、下着の淵に手をかけた。
薄闇の中、下げられたほの白く見えるノエルのショーツとノエルの間に透明な糸が伸びる。
隠すべき場所を既に隠す術もなく、ノエルは上半身にジャケットとシャツだけを羽織るという扇情的な格好になってしまう。
腰を抱き寄せ、ノエルの秘部にあてがうと触れ合った粘膜同士がまたくちゅ、と音を立てた。
ノエル自身の体重で身体は徐々に下がり、広がる粘膜がルークを受け入れる。
埋まるのは一瞬だ。躊躇う間もなく、ずぶり、と全て埋まってしまう。
「うあっ・・・ノエルの中、すげぇ熱ぃ・・・」
きゅ、と熱く締め付ける感触にぞくりとルークが腰を震わせた。
きつく、だが柔らかい表現のしようもない感触がゆるゆると締め付けてルークが眉を寄せる。
するとぎゅう、と再びノエルに抱きしめられる。
耳元で僅かに聞こえるノエルの声。

「い、たっ・・・でも、わかります・・・ルークさんが今、私の中にいるの・・・」
微かな苦痛の混じる声。
気づけば自分の腿に伝う暖かな感触は、粘性の高いノエルの液ではない気がする。
「お、おいノエル、お前まさか・・・」
指を伸ばし、液を掬って眼前に持ってくるとそれは闇の中でも確かに赤い。
一際強くノエルはルークの頭を抱きしめ、胸に抱く。
柔らかな膨らみを頬に押し当てられ、ルークは僅かに赤面。
とくん、とくん、と鳴るノエルの鼓動にあわせてひくりひくりとルーク自身を締め付ける。
「大丈夫です・・・そんなに痛く、ありませんから・・・。運動してると勝手に破けちゃうみたいです・・・。」
確かにアルビオールを意のままに動かすには、ある程度の筋力がいる。
その証拠にノエルの身体には女性らしいやわらかさはあるが、無駄な肉はない。
鍛えられたウェストは細い。
「でも・・・」
男の自分にはその痛みはわからない。迷うルークにノエルが口付けた。
「大丈夫ですよ・・・?それに私、痛いよりも嬉しいんです。
ずっと無理だと思ってました。でも今、私とルークさんは一つだから・・・。」
「ノエル・・・」
ちゅ、と再び口付けられる。
そんなノエルがたまらなく愛おしくなって、今度はルークから三度、くちづけた。
唇を離すとノエルが ん、と目を細めた。
「ルークさん、今私の中で大きくなった・・・」
ふふ、と嬉しげに笑って、愛おしげに自らの腹部に手を添えた。
胎内のルークを慈しむかのように、撫で、ゆるゆるとノエルが腰を揺らす。
激しい動きではない。だがきゅうきゅうと抱擁するかのようなノエルの胎内にルークがうぐ、と呻いた。
既にルークは先程、ノエルの手で達する寸前まで導かれかけている。
限界を感じて、ルークが歯を食いしばり、言う。
「ダメだ、ノエル・・・抜かないと、このままじゃ・・・」
「・・・いいんです。」
「でも、それじゃ」
言葉の間にもノエルは腰の動きを止めない。
切羽詰り、必死の形相のルークをノエルが抱く。
「お願いですから、このまま・・・!」
「ノエル、ノエル、くぅっ・・・!」
びくり、と一瞬ルークが背筋を硬直させた。
一瞬後にノエルは自らの中に広がる暖かな感触を感じた。
「ルークさ・・・ん・・・!」


行為のあと、二人はしばらくぼんやりとしていた。
まだ夜は明けず、アルビオールの中は暗い。
狭いキャビンの中、聞こえるのはミュウの微かな寝息と、二人の荒い息だけだ。
やがてノエルがそっと、名残惜しげに立ち上がる。
ずるりとルークが抜けて、行為の残滓はとろりとノエルの腿を伝う。
はっと我に返り、ルークが口を開く。
「ノエル、俺・・・」
「ダメ!」
何かを言いかけるルークに背を向け、ノエルが鋭い口調で遮る。
「ダメです、ルークさん。・・・その先は、言わないで下さい。
・・・約束です。今日だけ。・・・今日だけなんです。」
「・・・ノエル・・・・・・」
一瞬ノエルに延ばしたルークの手は空を掴み、ぎゅ、と拳を握って引き戻す。
目を伏せ、ルークは握り締めた自分の拳を見つめる。
「・・・ありがとう、ルークさん。・・・ありがとう。」
きらり、とノエルの瞳から落ちた涙が僅かな光に反射した。
そして夜は、更けていく。



FIN


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