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作品名 作者名 カップリング 作品発表日 作品保管日
無題 622氏(23スレ目) ヨッツア×アニー 2007/01/21 2007/01/22

 ヴェイグたちとの度が終わった後、アニーは医者としてバルカにある診療所に勤めていた。
 長い旅は彼女を人間的にも成長させて、10代ながら腕も良く、
 カレギアでも近頃問題になっている種族的な偏見もない、皆から信頼される医者となっている。
 そのため、必然的に彼女の仕事は増え、帰りも遅くなる。
 今日も帰路へ着いた頃には、日はとうに沈んで月明かりが夜のバルカを照らしていた。
「今日は、来てくれてるかな・・・・」
 もうすぐ家に着くと言う所で、アニーはときおり自分の家にやってくる、背の小さな不法侵入者に思いをはせ、そう呟いて夜空を見上げた。
 彼女が自分の家に帰ったときに誰も出迎えてくれない事は、10代の少女にとってはとてつもなく悲しい事だ。
依然は父がいた筈のその家の主は、今はアニー1人だけで、ドアを開けても誰もいないその時、彼女はとても寂しい気分になるのだった。
 10代の少女がその感覚を味わうには早すぎるし、その苦しみはそう耐えられるものではない。
 しかし今日も、気が付けば自分の家の前まで来ており、ドアノブを握っている。
「ただいま・・・・・」
 今にも消え入りそうなか細い声で言いながら、アニーはドアを開けて家の中に入って行く。
 例え誰かがいても、気が付くのは彼女の声ではなく、ドアの開く音だろう。
 それは先に家の中でくつろいでいた、不法侵入者にも言える事だ。
 ドアが開けられる音に気付くと、ソファから飛び降りて玄関へと走る。
 タッ、タッ、タッ、とリズミカルな足音が近付くのをアニーは感じて、頬を綻ばせた。
「あ、またお邪魔してるぜ、アニーちゃん!」
 背の低い犬顔のガジュマの男は、彼女に挨拶しながら近寄り、
 少しジャンプして彼女の肩を叩きながら『おかえり!』と望んでいるだろう言葉を言ってあげた。
 ならず者に分類される彼だが、心根は優しく相手の事を思いやれるし、気遣いを行動に移せるだけの器量も持ち合わせていた。
 そう言った行動がアニーのイチバン欲しくてたまらないもので、つまり彼女は“家族” という存在に飢えているのだ。
 ユージーンはマオと一緒に、今も世界を巡る旅を続けており、バルカにはたまにしか来てくれない。
「ヨッツァさん、今日も来てくれたんですね」
「そんなに楽しみにされちまうとな、来ない訳にもいかないだろ?」
 嬉しそうに話すアニーに対して、ヨッツァも自分の来訪を心待ちにされるのは気持良く、冗談めかして笑いながら言った。
 ヨッツァにしても、情報屋という危険な仕事をしている所為もあって、自分の帰りを待ってくれる女性も何もいない。
 だからこそ、彼女の心境を理解出来たのだし、自分が助けになれると思えば、通ってしまうのも仕方がない。
 今ではもう、この家の合鍵まで手に入れてしまい、出入り自由を通り越して、今では情報収集の隠れ家として利用する事さえもあるし、
アニーがいない間は、自分の家のように振る舞う図々しさも見せ始めているのだから、
 旅の途中のユージーンが知れば、恐らくヨッツァを殺しに来るだろう。
「今日も頑張ってたみたいだな。
街でも噂になってるぜ、『可愛くて優秀で優しい素敵なお医者さん』てな。
俺みたいなのがアニーちゃんの家に出入りしてるって知られたら、嫉妬で呪い殺されちまう」
「フフフ、そんな事ないですって。
それにヨッツァさんは素敵な人だと思いますよ。
いつも励ましてくれて、本当にありがとうございます」
 そう言って笑うアニーの笑顔は、ヒューマとかガジュマとか関係なく、
 可愛く感じるんだろうなと、ヨッツァはなんとなく考えて、アニーの顔を見詰め返した。
 徐々にその視線を顔からずらして行き、アニーの体全体を見てみると、
 スタイルは年齢相応といった感じだが、全体から若さというものを感じられ、それは大きな魅力であった。
「礼なんかいいさ。それに褒めると図に乗っちまうぜ?」
「少しぐらい図に乗ってくれても、いいんですよ?
いっつもお世話になってますしね」
 思いも寄らぬアニーの返答に、彼は顎に手をやって、深く考える。
 横暴がどの程度のラインまで許されるかと言うのを、真剣に考えてしまうのが、
 男として当然の反応であると同時に、悲しい性(さが)でもあった。
 彼の場合は特に、最近は女性関係と御無沙汰していた事もあって、
 彼女の言葉に対して過剰に反応してしまい、『こうなりゃ犯(や)っちまえ!!』という魂の叫びさえも感じた気がした。
 しかし、そんな魂の叫びに従ってしまうほど、ヨッツァは安直な男でもない。
 常に慎重さの求められる職業に身を置いているのだから、頭よりも先に体が動くなんて事はなかった。

「じゃー図に乗って、アニーちゃんの彼氏になりたいなんて言っちゃうぜ?」
 あくまでも言葉だけ、冗談のような口調でその気もなさそうに言う。
 駄目なら本当の冗談にしてしまえばいい。
 そう自分に言い聞かせてはいたが、返事が返ってくるまでの数秒は、ヨッツァにはとても長く感じられ、いっそ無視してくれたら楽なのにとさえ思った。
「そしたら、いつも家の中で待ってて、『おかえり』って言ってくれますか?」
 流石にヨッツァも出来過ぎた答だと思ってしまう。
 だが彼女がそんな嘘を付く人間ではないと知っているし、まぁ合鍵まで貰ってるのだから、
 まだ肉体関係に発展してないのがおかしいぐらいだと、ヨッツァは勝手に納得した。
「ああ、どうせなら一気に同棲まで行っちまおうか?」
 リビングへの扉を開けて、1人で使うには大きすぎるソファへジャンプして座りながら言う。
 ヨッツァはソファの自分の隣の部分をポンポンと叩き、アニーに横に座るように促した。
 彼女は少し照れながらヨッツァの横に座って、ソファの背もたれに寄り掛かった。
 お互いに言葉が見付からずに黙っていたが、ヨッツァが男の意地を見せようと、
 自分の方から行動を起こして、アニーの手に毛皮で包まれた自分のそれを重ねた。
 彼は自分が初体験の時と同じくらい緊張している事に、内心で苦笑しながら、アニーの手を引いて自分の方へより掛からせた。
 線の細い彼女の体は思った通り軽く、体の小さなヨッツァでも充分に支える事ができたし、
 案外釣り合いが取れてるんじゃないかと、彼の自信にもなった。
「ヨッツァさんて、温かいですね。
小さいとき、眠れない夜はお父さんに添い寝して貰ってたんですけど、
誰かの体温が側にあるって、安心しますね」
「ああ、そうだな。
特に相手が俺だと、安心するけどドキドキもするんだろ?」
「もう、からかわないでくださいよ・・・・。
男の人とこんな風に話すのは初めてなんですから、緊張するに決まってるじゃないですか・・・・・」
 アニーは当然ながら純然たる処女で、彼氏ができた事なんてなく、
 こんなふうに接するのもヨッツァが始めてであり、彼にしてみれば興奮と緊張がない交ぜになって心の中で渦を巻いている。
「あんた、本当いい女だ!」
「きゃ、ヨッツァさん・・・・ッ」
 ヨッツァはそう言うやいなやアニーに抱き着き、まだ小さな胸の谷間へと、犬顔ガジュマ特有の尖った鼻面を挟んだ。
 そのまま鼻を鳴らしてアニーの匂いを嗅ぐと、香水を付けていたのか、なんとなく甘い香りに頭がクラクラし、ヨダレが口の中に溜まっていく。
 服の上からその膨らみにかぶり付きたくなるのを抑えて、服の上からペロペロと舐めるだけにすると、
 くすぐったいようで何度もビクビクと体を震わせ、か細い腕をヨッツァの背中に回して強く抱きついた。
 そういう手応えのある反応は、男からすれば欲情を最大限にそそり、アニーに見えないようにニヤケ顔をして舌なめずりをした。
「ッ、そんないきなり・・・ッ!」
「だって、俺のこと好きなんだろ?」
 その言い方は大人げ無いし意地悪だな、と彼は言いながら少し後悔するが、効果はてき面で、アニーは押し黙ってヨッツァの舌に身を任せた。
 胸をひとしきり舐めると、次はそこから腹までを舌でなぞり、服を捲り上げるとペチャペチャと音を立ててへそを舐める。
 その間もアニーは抵抗するかのように体を堅くさせるが、最後にはくてんと空気の抜けたように柔らかくなり、
 それを確認したヨッツァはなごり惜しそうに口を放した。
 唾液がにちゃりと糸を引く様が堪らなく卑猥で、これが初めてのアニーには直視ができず、
 自分の上でモゾモゾと動くヨッツァから目を逸らした。
「なぁ、キスなんてしてみる気はないか?」

 そんな事を尋ねられてもアニーが答えられないことを、予想した上での質問だ。
 顔を赤くして俯くアニーの反応を堪能すると、次は背伸びをしてアニーの頭を撫で、安心させてから唇を近寄せた。
 顔には出さなくてもキスと言う行為に対して乙女的な憧れがあったようで、
 彼女はその口付けをあっさりと受け入れ、口内に舌を入れられるのも許容してくれた。
 それをいいことにヨッツァは、口を大きく開けて噛み付くようにアニーの唇をくわえ込み、いっそう激しく舌を絡ませた。
 伝え聞いた知識としてしか性を知らない相手に、こうやって初めての事を教えていくのも、独占欲を満たしてくれて、ヨッツァは大いに興奮していた。
 アニーがこうして口付けを交わすのも、男性の背中に腕をまわして抱き締めるのも、
 耳や首筋を舌を這わせられて喘ぐのも、全部が彼女にとって初めての経験であり、そうさせているのはヨッツァなのだ。
「苦しかったら、明日にでも明後日にでも延期は自由だぜ?
俺としちゃこのまんま続けたいんだけどよ、女を気遣えない男なんてやだろ?」
 少し舌で攻められただけでそこまで言われるのは、流石にアニーも悔しいと感じた。
「わ、私なら平気です・・・・!」
 彼女の言葉を待っていたかのように、そこからのヨッツァの行動は早かった。
 大きな口をいっぱいに開けての、噛み付くようなキスを再度しながら、アニーの服を脱がせにかかる。
 一つ誤算があったとすれば、キスをしたままでは彼の手がアニーのズボンに届かない事ぐらいだろうか。
 仕方が無いので、アニーの上半身の服を脱がすと、キスを解いて彼女のズボンに手が届く距離まで移動し、
 その状態で目の前にある場所を舐め上げながらズボンをずり下ろす。
 少しずつ見えてくる素肌に、期待と興奮を覚えて、犬の顔も相俟って本当に野獣のような雰囲気を放っているなと、ヨッツァ自身も思った。
「じゃ、始めるぜ」
 アニーをソファに寝転がらせて腕で足を開き、ヨッツァはその間に滑り込むようにして入り込むと、
 アニーの照れる様子の初々しさに、自分の方も少し赤くなってきてしまう。
 なるべく優しく彼女を痛がらせないようにと頭の中でシュミレーションしたり、
 ガジュマとヒューマで子どもが出来難いとは言え、避妊の必要もあるだろうと、しかし都合良く避妊具がある訳でもないので、
中で出さないぞ、と言う薄い覚悟をしてその行為へ挑む。
「痛かったら言ってくれよ?」
 まず最初に、薄く毛の生えているだけのアニーの恥部に手を触れ、慣らしの為に指だけで刺激する。
「ッ、ぁ・・・ッ!」
 それだけで自慰しか経験した事の無い彼女は、ピンク色の乳首を立てて喘ぎ声を上げた。
 確かな手応えを感じ機嫌を良くしながら、ヨッツァは開いている方の手でその乳首を弄び、同時に中指を立ててアニーの恥部へ埋没させていく。
 これまでは彼女自信の細い指しか入った事の無いそこは、痛みを感じてヒクヒクと痙攣し、ヨッツァの指を締め付けた。
「こんなに締め付けて・・・・、うりうり、気持ちいいんだろ?」
 ヨッツァが指を動かしてアニーの中を掻き乱すと、彼女は体全体で反応し、掠れた声で喘ぐ。
 処女膜の邪魔もあって指の動きに自由度は低かったが、同時に胸を揉まれたり、
 恥部の表面をペチャペチャと舐められたりと、思い付く限りの卑猥な事をされており、少女の体に熱を持たすには充分過ぎるほどの刺激だった。
「ちゅ、じゅぱ・・・・、アニーちゃんがあんまり綺麗だから、俺もこんなんになっちまたぜ。」
 ヨッツァはアニーの恥部から口を放し、舌なめずりをすると、ズボンの股間に張ったテントを彼女に見せ付ける。
 アニーは最初こそ目を背けたが、勃起した男性器を直に見た事などなく、好奇の感情も徐々に芽生え、最後には視線をヨッツァの股間へと戻した。
 ズボンの一部が、後ろから棒で押されているかのように不自然に出っ張っていて、とても窮屈そうに見える光景だった。
 ヨッツァは相手がその気になってきている事に、心の中でガッツポーズをし、脱皮するかのように自分の着ている服を脱ぎ捨てた。
 そして赤黒く痛いくらいに勃起した肉棒をアニーの顔の真ん前で見せ付け、
 少しだけ自分の手で扱いてから、指と亀頭を繋いで糸を引く先走りの液体も見せてやった。

「これ、好きなようにしてもいいんだぜ・・・・・」
 ヨッツァはその肉棒を指差して、悪戯っぽく言ってソファの上に仰向けに寝転がった。
 その状態でも真っ直ぐ天井を目指して立っているそれに、嫌でも彼女の視線は向かってしまうのだった。
 アニーの頭の中で少々の葛藤があったが、彼女は寝転がるヨッツァの股間に顔を埋め、
 肉棒の放つ男臭さとでも言うべき鼻を突く異臭に一瞬だけ顔をしかめる。
 そのままの状態で3秒ほど考え込み、まず最初に亀頭をチロっと舐めた。
 しょっぱい味が口の中に広がり、一方ヨッツァは久々のフェラチオに歓喜の声を上げた。
「そのまま、くわえてはくれねぇか?」
「・・・・ッ」
 彼女は少し驚いたようだったが、照れ臭そうに言ってくるヨッツァの声色に、愛しさも込み上げて来た。
 経験の無いアニーはその感情に抗わず、肉棒を口に含んで思うさま愛撫する。
 汚いとかいやらしいとか、こんな娼婦みたいな事をするなんてと、
 やっているアニー自身も思ったが、口の中でピクピクと震える肉棒が可愛くて、
彼女を褒めながら頭を撫でてくれるヨッツァが優しいとも思った。
 こうすれば気持ちいいだろうと言う想像のままに、甘く歯を立てたり吸ってみたり、裏側を舌でなぞって袋を指先で弄ぶ。
 テクニックなど欠片もない愛撫だが、それでも心の篭もった温かみがあって、ヨッツァは絶頂への階段を上り詰めていく。
「くっ、イくぞ!」
 ギリギリまで堪能したいと我慢していたが、とうとうそれも限界になる。
 ヨッツァはアニーの頭を両手で掴んで、喉の奥まで肉棒を突きいれ、彼女が咽て咳き込むのも構わずに、口の中に射精した。
「・・・ッぁ・・・!」
 獣臭い精液が、大量に口の中へ注ぎ込まれ、吐きだそうにも頭を抑え付けられていて無理だった。
 アニーは喉に絡み付く違和感を感じながらそれを飲み込もうとするが、
 それでも間に合わずに行き場を失った精液は口の端から零れ落ち、ソファを汚した。
 ヨッツァはアニーの口から肉棒を抜くと、よしよしと頭を撫で、
 床に脱ぎ捨ててある自分のズボンのポケットからハンカチを取り出すと、それでアニーの口元を拭いてやった。
「よく頑張ったな、とっても気持良かったぜ」
 彼が笑みを向けてそう褒めると、アニーも微笑み返してくれた。
 さっきのは途中から強引なものに変わってしまったが、
 それでも笑ってくれるアニーは、とても優しいのだな、と再認識し、ヨッツァは頬を染めながら恥ずかしそうに頭を掻いた。
「ヨッツァさんが喜んでくれて、私も嬉しいです。
ありがとう、本当に大好き」
「おいおい、そんな事を言うのはまだ早いって!
それに、・・・・言わなくたって分かってるよ」
 自分でもよくこんなにクサイ事が言えたものだ、とヨッツァは自分でも思った。
 だがアニーには効果抜群で、目元をうるうると涙ぐませ、また『ありがとうございます』と口走ってヨッツァに抱き着いた。
 彼はアニーの背中を優しく撫でながら、さっき出したばかりで萎えかけていた肉棒が、またムクムクとおき上がるのを感じた。
 またもピンと立ったそれは、丁度アニーの腹部に密着し、彼女は腹部に感じた熱くて堅い物体に、ビクンと体を震わせた。
 それを見たヨッツァは、『慣れてないな』と快活に笑い、アニーを押し倒した。
「これから毎日『おかえり』って言ってやるし、一緒のベッドで眠ってやるよ。
聞き飽きるぐらい『大好き』って言うし、うんざりするぐらい抱き締める。
それでもいいかい?」

 アニーの首筋に濡れた鼻をくっ付けて、最初より汗ばんだ彼女の匂いを嗅ぎながらヨッツァが尋ね、
 アニーは言葉で答えるのが恥ずかしかったのか、首を縦に振るだけで答えた。
「・・・・・じゃ、今日から俺たちは恋人同士だな」
 肉棒をアニーの恥部へ数度擦り付け、その度に、びくん、びくん、と震えるアニーの体を楽しむと、ヨッツァは勢いを付けて一気に奥まで貫いた。
 正常位でピストン運動を続け、腰を打ち付けると恥部から溢れる愛液と一緒に、破瓜によって出た血液が飛び散った。
 出血は大した量ではなかったが、動きが激しいためにアニーの痛みは壮絶だった。
 しかしヨッツァにもそれを気遣ってやれる余裕や経験がない。
 彼はただピストン運動を続ける事だけに熱中して、ビクビクと収縮する恥部の締め付けに我を忘れてしまうのだった。
 腰を完全に密着させた状態から、肉棒が外れかけるまで後ろに退いて、そしてまた一気に置くまで貫く。
 それはアニーがヨッツァにしたフェラチオと同じく、テクニックは欠片も無い行為だ。
 しかし、好きな相手に抱かれると言う事は、例え痛みを伴おうと女にとっては快感でもあった。
 アニーにも、自分は今女になっている、好きな相手とこうして繋がって、
 こうして幸せを分かち合っている、と言ったある種の満足感は存在し、何よりも今はヨッツァが好きで好きで堪らないとさえ思っていた。
 それがあるから、痛みに泣き叫びもしないし、スケベ根性を丸出しにしてがっつくヨッツァに、嫌な感情が芽生えたりもしなかった。
「はぅ、あぁっ、・・・ッ・、あっ・・・ん、・・・!」
 そればかりか、アニーも次第に行為に慣れてきて、少しずつだが余裕も生まれて来た。
 接合部を通してお互いの鼓動さえも感じ取れるような気がして、胸から熱いものが込み上げる。
 シーツを握っていたアニーの手を解いて、ヨッツァは自分の手で握り締めた。
 綺麗な肌をした女の子の細い指と、毛皮に包まれたゴワゴワの指が絡み合っているのは、互いの種族的な違いを見せ付けているようだった。
 しかし、今はどちらも種族の事などは考えていないし、相手をただの男とただの女として見て、
 その上で抱き合って体を重ねて、心までも重ね会う事が出来る。
「アニー・・・ッ、すまないけど中に出すぜ・・・
子どもが出来たら、ちゃんと責任持つからな・・・ッ・・!」
「ぜ、絶対、です・・ッ・、からね・・・!」
 最後にもう一度深く突いて、これでもかと言うくらいに腰を密着させ、最初よりも遥かに多い精液をアニーの膣内に直接流し込んだ。
 膣内に溢れる熱い液体に、アニーの体は大きくしなり、ヨッツァの腕の中で震えた。
 最後の一滴までも中に出し終わるまで、ヨッツァはゆるいピストン運動を続け、ソファのスプリングがギシギシと悲鳴を上げていた。

  ×  ×  ×

「寒くないか?」
「いーえ、平気ですよ」
 二人は先ほどのソファの上で、同じ毛布に包まりながら天井を見上げて話していた。
 上になる分には問題なかったが、二人で横になると流石にソファは狭い。
 だが、今から寝室に移動する気にもなれず、二人はそのソファで眠る事にしたのだった。
「あの、ヨッツァさん・・・・」
「なんだ?」
「絶対に、いつまでも一緒にいてくださいね。
ずっとずっと、いなくなったりしないで、側にいてくださいね・・・」
 アニーの子供っぽい部分を発見したな、と思いながらヨッツァは前もしたように彼女の頭を撫でた。
 きっとこういう事をされるのに飢えていたんだろうなと、アニーの反応を見ながら感じる。

「そのプロポーズ、しかと受け取ったぜ!」

 揚げ足を取られる形となって、アニーは顔を赤くしながらヨッツァに抗議した。
 しかしヨッツァはくつくつと喉を鳴らしてアニーの反応を笑い、しまいには大爆笑までしてしまった。
 アニーはぷいっとそっぽを向いて、ヨッツァに背を向ける。
 ヨッツァはそれを後ろから抱きすくめて、背中から首筋までを舐め上げた。
 ひゃんっ、と悲鳴を上げるアニーに、ヨッツァはまた笑った。


終


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