総合トップ>SS一覧>SS No.7-005
作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
小ネタ |
37氏(27スレ目) |
エロ無し |
2008/08/23 |
2008/10/24 |
「なぁ、セネル」
「なんだ?」
クロエはおずおずとした様子で訊いた。元々、おおよそ活動的とは言えないクロエは、普
段よりセネルの良き<仲間>である事にこだわり続けた。それは当主として、騎士として
道を歩んできた己に線引きをするため、恋慕の情に流されるという邪な情を律するため、
という建前の下から生まれた振る舞いであったが、年頃の女であるクロエが異性に対する
立ち回りを知らない、という事も大きな理由であった。
「私の事、ど、どう思っているのか聞かせてくれ」
夜の魔物狩りにおいて、数を競い合ったりもした。二人を繋ぐ思い出の糸は、決して細く
は無い。数々の冒険。一緒にパン作りをした日々。数多の想いがクロエの脳裏に飛来する。
募り募った想いの束は、ついに女を動かした。あの夜と同じ月が昇る日に、クロエは決心
を固めて、ついに訊いた。もう、後には戻れない。
「ああ……最近、少し太ったんじゃないか?」
「虎牙破斬ッッッ!!!」
fin
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