作品名 | 作者名 | カップリング | 作品発表日 | 作品保管日 |
無題 | 64(30スレ目)氏 | ユーリ×ジュディス | 2009/02/21 | 2009/05/14 |
お互い初な子供ではないのだけれど、それなりのムードは必要なんじゃないかとユーリは思う。 柔らかな乳房を撫でながらチラリと視線を上げれば、ジュディスはいつものように笑っていた。 しかし、静かな快楽を楽しんでいるのか、自分に尽くす男を笑っているのか、ユーリには判断が出来ない。 「何を考えているの?」 「……特に何も」 「ふふっ。嘘つきは泥棒の始まりよ?」 ジュディスの指がユーリの首筋を辿り、鎖骨を撫でる。 ユーリがくすぐったそうに肩をピクリと動かしたのを見て、ジュディスは笑みを深くしながら口付けた。 舌を絡ませながら丁寧に胸を愛撫して、ユーリはそっと秘部に指を伸ばす。 濡れ始めていたそこをゆっくりと撫でて、唇を離すと同時に指を入れた。 「んっ…」 「痛かったか?」 「大丈夫よ。貴方、毎回聞くわよね」 ユーリの鼻先を人差し指で軽く突き、ジュディスは目を細める。 淡泊な印象はあるが、存外ユーリは労る男だった。 つまりはそれだけ経験があるのだろう。 ニコニコと笑うジュディスを訝りながら、ユーリは指を動かした。 きつくはないが、決して緩くはない。 慎重に指を増やしながら戯れに唇を啄んで、気怠いようなしっとりとした雰囲気に浸った。 「…もう良いわよ」 「そうか?まだ慣らした方が……」 「そうね。自分を心配して頂戴?」 「…ジュディ?」 何かを含む笑いに、一瞬ユーリの思考が止まる。 ついでに止まった指を引き抜いて、ジュディスはグイッとユーリの肩を押した。 ぽすん、と間抜けな音と共にシーツに沈んだユーリを見下ろしながら、ジュディスはチロリと赤い舌で唇を舐める。 獲物を狙う獣のようなそれに、ユーリは若干げんなりしながら溜め息を吐いた。 「攻められる趣味はねぇんだけど……」 「あら、良いじゃない。たまには」 いつの間にやらしっかり握られている雄の証は、言わば人質だろうか。 なんとなく力が籠る指に喉を鳴らしながら、ユーリは白旗を上げた。 「お手柔らかに頼むぜ?」 「ふふっ。任せて…」 ゆっくりと腰を落として行く様を見ながら、確かにたまには良いかもしれないな、とユーリは半ば感心していた。 やがて全てを収めたジュディスは一息吐いて、つつ、とユーリの胸板を指先で撫でた。 「どう?興奮しちゃう?」 「なかなか新鮮だな」 「意外だわ。てっきり何処かのお姉様に…んっ!」 不意の突き上げに眉を寄せたジュディスに、ユーリは口端を上げた。 「詮索は野暮、だろ?」 「…そうね、ごめんなさい。お詫びに頑張るわ」 ユーリの長い黒髪の一房に口付けて、ジュディスはゆっくりと腰を上げる。 それから緩く昇降の動きを繰り返した。 時折粘着質な音を聞きながら、少しずつ熱を追う。 恋人同士が持つような情愛はないが、それが逆に良いと互いに思っていた。 「ん…ぁっ…!」 「辛く、ないか?」 上り詰めるのと平行して荒くなるジュディスの息遣いを聞いて、ユーリは労るように腰を撫でる。 薄らと汗ばみながらジュディスは微笑んだ。 「大丈夫よ」 「……じゃあ、交替な?」 「ちょっと待っ…!」 流石に最後まで攻められては我慢ならない。 小さく謝りながらジュディスの膝を持ち上げて、ユーリは苦笑してみせた。 「酷い人…」 「ちゃんと気持ち良かったぜ?」 豊満な乳房の頂点を舌で転がしながら奥を突く。 やはりこちらの方が性に合うな、とユーリは納得しながら弱く歯を立てた。 ビクン、とジュディスの背が震える。 「ん、ぁんっ…!」 「そろそろ…限界、か?」 「そぅ…ねっ」 ジュディスが意識したのか、膣がキュッと締まる。 ともすれば果ててしまいそうな快楽に、ユーリは小さく呻いた。 不敵に笑いながらユーリの首に腕を絡めて、ジュディスは耳元で囁く。 「油断大敵、ね?」 「…全くだ」 どちらからともなく舌を絡めて、押し寄せる快楽の波に身を委ねた。 くぐもったジュディスの声を聞いて、膣内から引き抜こうとしたユーリの腰を長い脚が絡めとる。 「ん、ぁ…ぁあっ!」 「くっ……!」 吐き出された精は重力に従って、子宮に流れ込んだ。 唇を離すなりユーリは無理矢理ジュディスの脚を解いて体を引き剥がす。 「ジュディっ!」 「うふふっ。私の勝ち、ね?」 息を整えながら満足そうに笑うジュディスに、ユーリは脱力した。 相変わらず食えない。 体は喰えるが。 「勝ち負けとかじゃないだろ……」 「大丈夫よ。今日は、ね」 慌てた年上の男にクスクスと笑いながら、ジュディスは起き上がった。 結合部から溢れる白濁を掬って、口に含む。 「…苦くないのか?」 「苦いわよ?」 けれど嫌いではなかった。 そのままユーリに口移しながら舌を絡めて、胸板に乳房を押しつける。 呆れたような、満更でもなさそうな笑みを浮かべ、ユーリはそっとジュディスの髪を梳いた。 ―了―
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